IDGE 子どものための味覚教育研究会

IDGEについて

ジャック・ピュイゼ氏からのメッセージ

ジャック・ピュイゼ氏

日本とフランスには、子ども達が自分が住む土地の季節の流れの中で、日々の食事を分かち合うことが出来るための味覚を育てる、という共通の軸があります。これは、子ども達の未来の生活への備えにつながります。

“分かち合い”は、子どもたち一人一人が持つ自分自身の感覚で、自由に、自発的に感じることが出来て初めて成り立ちます。一人一人が、食べものを飲み込む前に味わい、結論を出す前に自問自答することが大切です。

そうして、子どもたちは自分自身が感じたことを元に、食べ物や飲み物の“味”について他の人と言葉で語り合うことができるようになります。“味”は直接からだを作る栄養ではありません。しかし、“味”は精神や記憶を豊かに育む永遠の栄養となります。

技術の進歩と共に、我々は五感を使うことを忘れつつあります。五感は、量と質、有形のものと無形のもの、情報として知っていることと体得した知識、の間でバランスを取る役割を担っています。技術が人間の苦痛を和らげてくれるものであったとしても、五感を損なうものであってはなりません。

“感じる”ということは、あらゆる学問や教科の垣根を超える普遍的なものです。“感じる”ことを通して、学ぶこと全てが生活の中に息づいていくのです。

ジャック・ピュイゼ
Jacques PUISAIS

 

前のページへ戻る

Page Toppagetop