味覚教育は子ども自身の中にある“力”を育てます
自分で感じて考える“力”
自分で感じて判断する“力”
自分で感じたことを表現して人と分かち合う“力”
そして、食べものと向き合うことを入り口に身についた“力”は生活全般で発揮され、
子どもが主体的により良く生きる“力”になります
「味覚教育」は、約50年前に食文化の国フランスで始まりました。五感を使って感じ、考え、表現することが特徴です。
食べるという行為は、五感全てが総動員される唯一の行為です。人には視覚、嗅覚、味覚、触覚、聴覚の5つの感覚があり、食べ物を味わうとき(Goûter)にはそれら全てが関わっています。
「味覚教育」は、「味覚」や「味」を教えるものではありません。何故なら、「味覚」は教えることも教わることもできないものだからです。誰もあなたの代わりに感じることはできません。また、誰もあなたと同じ記憶や経験を持っていません。五感で感じるものや記憶、経験が大きく関わる「味覚」は人それぞれ固有のものなのです。
「味覚教育」は、五感を使って食べものと向き合うことを入り口に、「自分で感じて考える力」、「感じて判断する力」、「感じたことを表現して人と分かち合う力」を育てます。そして、それらの“力”は生きる力を高め、人生を豊かにします。
たとえば、自分で感じて考えることが身につくと、食わず嫌いをせずに自分に必要な食べものを自分で選ぶことができるようになり、自然にバランス良く食べることにつながります。それだけでなく、日常生活でも自分で考えて判断することができる様になります。
また、自分で感じたことを表現すること、人に伝えて分かち合うことが身につくと、親子の会話も増え、友達や周りの人とも互いに尊重しながら理解し合う社会性が身につきます。
「味わう」ということは、食べものを自分の五感を使って自分で感じて、
自分で考えて、自分を知る、ということです。
感じ方は人それぞれ、自分と人は違います。そして、自分が感じたものが分かるのは自分自身だけで、誰も代わりに感じることはできません。例えば、蜂蜜はどのような味がするのでしょう?甘味のほかに酸味や苦味等の味もあります。レモンだって酸っぱいだけではありません。どんな味を感じるか、それは口にした人本人にしか分かりません。
自分自身が味わって、自分が感じた味を分析し、感じている自分と向き合うことが大切なのです。
人それぞれに違う、食べ物を通して感じるもの。自分が感じたことを自覚したり、感じたことをお互いに伝え合ったりする中で、人と分かち合う喜びを感じ、新たなものとの出会いを楽しむことができるようになります。「味覚教育」で自分や周囲の人々との世界を広げてみませんか?
IDGEはフランスの味覚研究所の関係組織で、フランス子どものための味覚教育協会(Association Nationale pour l’Education au Gout des Jeunes, ANEGJ)に加盟しています。
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